映画見たから。
Dear Purple Dragon
プシューッ
「リュウタくーん!」
「あ。ちゃん!」
突然いつもの客室に聞きなれない声が響く。
トーンからして女性のもので、真っ先にリュウタロスを呼んだところをみると彼の知り合いのようだ。
他のものの不審そうな視線を感じていないのか無視しているのか、彼女はニコニコと嬉しそうにリュウタロスの方へ駆け寄る。
「リュウタくん、元気?」
「うん! ちゃんは?」
「もっちろん元気っ! あ、そうだ。コレお土産! シュークリーム!!」
「わあ! ありがと!! ちゃん大好き!!」
「わたしもリュウタくん大好きー!」
彼女、と呼ばれた女性は持っていた箱をリュウタロスへ差し出し、受け取ったリュウタロスは早速箱をあけておいしそうにシュークリームを頬張っている。
(……ね、ねぇ。誰? 知ってる?)
(さあ? 見たことねぇな)
(僕は見たことあるけどね。まだ話したことは無いけど)
(グォォォォォ……)
良太郎と他のイマジン3人がコソコソと会話をするなか、当人はリュウタロスの食べかす掃除で忙しそうだ。が、顔は始終笑顔で楽しそうにリュウタロスの顔についたクリームを拭いている。
プシューッ
「あれ? さん?」
「さん、こんにちわ!」
「あ、ハナさん、ナオミさん、こんにちは〜」
ハナは驚いた顔をして挨拶を返し、ナオミは早速コーヒーを入れに掛かっている。
ハナは妙な雰囲気を出している二人の隣に立つと、不思議そうに首をかしげながらに聞いた。
「なにしてるの?」
「リュウタくんを餌付けしてました」
「餌付けされてた!」
リュウタロスは何個目かのシュークリームを取り出しながらハナに美味しいと語る。それをみてハナの首がますます傾く。状況がさっぱりわからない。自分たちより早くに部屋にいた良太郎たちに視線を向けても全員が首を振る。
「えっと、リュウタのこと知ってるの?」
「一週間ぐらい前からですけどね。もう可愛くて、リュウタくん!」
経緯はいまだ読めないが、がリュウタロスを気に入っていて、リュウタロスもに対してそれなりに好意を持っていることが窺える。
「ごちそうさまー!」
「お粗末様。ああ、ほら、ほっぺついてるよ?」
「むー」
がすばやくリュウタロスの口元を拭く。ついでに服に落ちたシューを払った。それはとても優しい手つきで、リュウタロスもいつもの様子からは想像もつかないほど大人しくしている。
「はい、OK」
「ありがと、ちゃん!」
ギューッ
甘えるようにリュウタロスがの腰に抱きつく。
「……すごい。リュウタロスが……」
宿し主である特異点の良太郎でも御せないリュウタロスがすっかりになついている。
本来甘えん坊であるリュウタロスにとって、は愛理と同じような存在なのだろう。
「じゃあ、リュウタくん。明日またお土産持ってくるからね〜」
「え〜。もう行っちゃうの?」
「ちょっと用事があっていったん降りなきゃいけないから。ごめんね?」
「むぅ……。明日、絶対だよ? 約束だからね」
「うん! 指きりね!」
傍からみたら微笑ましく二人は指切りし、名残惜しそうに分かれていた。会うのは明日だというのに……。
「ハナさん、今の人って……」
「さん? デンライナーの乗客で、ちょっと変わった人ね。イヤな人ではないけど」
「へぇ。あそこまでリュウタロスが懐いちゃうなんて、すごい人だよね」
良太郎がの去っていったほうのドアを見てつぶやく。先ほど止まっていたからすでにどこかの時間に降りたのだろう。
「前々から思ってたけど、可愛い人だよね。ハナさん、紹介してくれない?」
「亀ちゃん
ちゃんに手をだしたら、怒るよ。――いい?」
ハナは『愛理と同じような存在』という考えが思い違いだということに、客室内の空気が絶対零度になったことで気がついた。
あとあがき
映画見た直後に書いた!!
もう勢いだけだね! リュウタ可愛すぎる!
モモが好きだけど、あえてリュウタで! 思いついたのがリュウタだったから!!
映画DVDでたら買うど―――!!
(07/8/5)